建築思想Philosophy

十年ひと昔と云われますが、今や1年でひと昔のように思います。
時々刻々と変化していく今の世の中で生活習慣、社会情勢の変化に対応していくべき建築を日々考えます。
現代はネット社会と言われ世界が身近になり、簡単に知識を得ることができる安易な時代。建築の在り方を一度リセットし、改めて検討する時期であると真剣に感じています。新型コロナウイルス、天災、原発、経済不安・・・その時その時の変化に対応するものでなければならないと思います。流行に惑わされず風化しないこと、時代の変化に対応できること、共に時間を有すること、戦わないこと、競わないこと、なじむこと、やさしいこと、次世代に受け継がれながら、そしていつかは消えるであろう。

私にとって建築とは、
人類が生きるための優良な道具としての役割があり、そのためには風雨に耐える、危険から身を守る、立地環境のポテンシャルを考えとり入れる、長く使える、メンテナンスが容易で生産性が上がる、転用が利く、心地よい。これが大前提です。
 大半の物質には寿命があります。しかし石は永遠に存在し続けることが可能であると考えます。同様に建築というものにも永い寿命があり長く持続していけるものではないのかと思うのです。
 木の家というのはメンテナンス補修が必要です。風雨にさらされる屋根や壁は定期的に手を入れていかなければなりません。外国の石造りの建造物と違い、日本建築は数年~10年程度で補修して寿命を延ばしていくものだからです、終の棲家としてプランニングすること(新築・改修)これからの時代には必要だと思います。
インターネットやSNSなどでグローバルにつながることができる今、もっともっと可能性をふくらませられるはずです。これからの日本の世の中は、ジュニアからシニアまで輝ける未来をつくることが必要だと思います。今後もさらに進む技術力、さらなる建築の飛躍をもって成熟した日本社会の建築を提案したいと考えます。
未来に役立つ建築はかならず人類のしあわせにつながると考えています。